日本でミニチュア・ダックスフンドというとロングコートタイプを想像しますね。
しなやかな飾り気が胸部や後肢からなびくと「天女の舞」のように美しいものです。
あと2タイプいます。
スムースタイプやワイヤータイプのダックスフンドは、一緒に海や川でビシャビシャになって遊ぶことができるし、一緒にお風呂にも入れて楽しいですね。
そんな素晴らしい魅力あふれるダックスフンドですが、脊椎などいくつかの遺伝的な欠点も指摘されます。
せめて飼い主として愛犬の苦痛を回避したり、軽減できる管理はできるだけ行いたいですね。
ドッグフードなどの食事を中心に、ミニチュア・ダックスフンドと暮らす上であなたの役に立つ情報をシェアしたいと思います。
毛質がスムース、ロング、ワイヤー、同じダックス用ドッグフードで良いの?
ロング、スムース、ワイヤーと各ダックスフンドが誕生した交配の流れを確認しましょう。
ドッグフードは「ダックスフンド」共通でOK!
毛の質や長さが違っても「基本の犬」は共通なので目指す骨格は同じになります。
ロングコート、スムースコート、ワイヤーコートとそれぞれの毛の違いはありますが、安心して全てのダックスフンドにも「ダックス用」ドッグフードをお与え下さい。
Amazonで販売されているミニチュア・ダックスフンド用ドッグフード6選
商品名 | ロイヤルカナン | プロマネージ | ウェルケア | ラシーネ | スタイルズ | ベストバランス |
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個別解説 |
プロ目線の裏話
日本では圧倒的にロングコートのミニチュア・ダックスフンドに人気が集中しています。
理由としてはいくつか言われています。
- 仕掛け人がいる
- マンガや映画などに登場する
- CMにその犬種が選ばれている (例 昔はペティグリーチャムのCMですね)
- 有名人が飼っている (例 1990年代後半の木村拓哉さんの黒ラブ)
ロングコートがとても普及し、ドッグショーへの参加も多くなりました。
その結果、犬質とプロでは言いますが「犬種の理想」に近づく努力がロングコートの競争が厳しかった分どんどん改善されて美しい子たちが増えました。
近年では、スムースやワイヤータイプのドッグショーへの参加は減る一方です。
それによりスムースやワイヤーでは、たとえある一頭が素晴らしくてもドッグ・ショーに参加する頭数が少ない、つまりライバルがいないことにより特定のポイントが得られずチャンピオンになれない状況も起きています。
毛質により体型が違って見えることもあるかもしれませんが、上記の理由から「より良くなるための品種改良」の差もあるのかもと思っていて下さい。
適正な体重、適切な給餌量とは?
じつは無茶苦茶に難しいお題です。
スタンダード(犬種標準)が大きく変わっている
スタンダード(犬種標準書)とは、多くの血統書を発行している国際畜犬連盟(KC)に加盟しているJKC(ジャパン・ケネルクラブ)発行の「その犬種が目指すべき理想と遵守」が書かれたガイドラインです。
10数年前の「ミニチュア・ダックスフンド」は体重が7kg以下という表記になっていました。
現行は、4,5kg以下になりました。
いつの月齢でその体重以内なのか、意味は大きく違ってきます。
犬種標準書の場合は、各犬種の「成犬」時を一つのポイントとして考えるので小型犬であれば18ヶ月前後と考えるべきでしょう。
ただし、実際に体が完成するにはさらに6〜12ヶ月要します。
一般のご家庭では、生後2歳半あたりに基準を持つと良いと思います。
《参考》
シェパードやドーベルマンなどの大型犬では、犬種標準書では生後24ヶ月、つまり2歳で「成犬」としています。
ドイツにはジーガー展というシェパードだけで国立競技場のようなスタジアムが満席になるドッグ・ショーを3日間かけて開催しています。
そのような大会では、4歳くらいで「そろそろ狙っていきましょう!」であり、2歳になったばかりのワンちゃんが上位に入賞することはほとんどありません。
全般的に、日本のドッグ・ショーは時間をかけて楽しむスタイルではありません。海外はじっくり育てるので6歳くらいから本気モードもありなのです。
私の経験で、このガイドラインを日々の健康に活用するならば、小型犬で目印になる月齢は2歳前後かと思います。
その後、4歳前後で体重増加をプラス20%以内を目指し、月齢が進んでも20%増を維持するのが好ましいでしょう。
つまり、現在の一般家庭犬のミニチュア・ダックスフンド界はダブル・スタンダード、2つの正解があって然るべきだと思います。
適量は?
- 旧タイプの血統では、成犬は体重8kg前後で維持するのが望ましいでしょう。
- 現行タイプでは、成犬は体重5,5kg前後を維持することが望ましいでしょう。
そう考えると、
- 旧タイプ:90g /日
- 現行タイプ:70g /日
参考給餌量を守れば愛犬は大丈夫か!?
現場で、悩める飼い主様を前にして対策を練っていた私には「大丈夫です!」とは言えません。
ダックスフンドの食欲は物凄いものがあります。
それでいて体質はゆるい、つまり「デブ体質」です。
うーん、内臓脂肪タイプかなぁ・・・
適正量だけでは満足せず、拾い食いや食糞に走る可能性が大です。
キャベツや白菜といった薄緑色の葉物野菜をたっぷりと添えることをお薦めします。
(どのくらい与えるかはあなたの自己責任でお願いします。)
量のかさ増しをするのです。
どうせ雑草を食べたりするのですから、お家でキャベツを与えている方が安全で健康的ですね。
キャベツに含まれているビタミンU「キャベジン」が消化を助けます。
*ただし愛犬の体調によってはキャベツであっても追加摂取は害になることがあります。心配な際には与え過ぎないこと。獣医師に相談することをお奨めします。
運動はしっかりと!
ダックスフンドは活動型の犬です。
理由は、家庭犬と一括りにしても、実は小型犬では2タイプに分けることができます。
その血を受け継いでいるので運動能力から日々の活動量や質は多く、激しくなりがちですし、彼らは求めています。
そして、その必要性を無視して彼らの健康を守り維持することは極めて難しいことだと考えています。
ただし「運動の質」にはとても配慮が必要です。
これを簡単に説明する方法として獣医師は「階段の登り下りはできるだけ控えて下さい。」と説明します。
- ギャロップ禁止
- トロットでギャロップにならない早歩きで一定時間を歩かせる
- アスファルト上での激しい運動禁止
- 砂浜などの足元の柔らかい環境を選ぶ
- 階段の登り下り禁止
ギャロップとは、ゴール前の競走馬の走りです。
トロットとは、別名「並足」と言われ、本来は「正常歩様」であり、愛犬に身につけさせる歩き方です。
実際には、動いてしまう愛犬をどうにかできるものではありません。
まぁ、何事もほどほどにして切り上げることも大切だと心得ておいて下さい!
ダックスの大食い対策が健康を守る!
元来猟犬なのでとっても動き回るのがダックスフンド!
しかし、体質がゆるいので太りやすいのがダックスフンドの欠点ですね。
そこで、私の場合は、毎食に大量のキャベツで対応しています。
やはりミニチュア・ダックスフンドの体重維持にとって一番大切なことは「基本のドッグフードの量」です。私の愛犬では現在35gです。 | |
でましたー! てんこ盛りキャベツ丼といった様相の毎度のお食事です! 15cmの食器が隠れてしまいそうです。 |
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待ってますね〜 可愛い! |
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でも、やっぱり最初はドッグフードから食事開始です! | |
美味しいですー! | |
ドッグフードが終わると休む間もなくキャベツへターゲットを移します。 毎食、ここまで止まる様子は見られない大食漢です! |
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こんな調子でキャベツも残すことなく完食です。 現在、希望体重5,5kgに対して6,3kgです・・・。 |
まとめ
以前に中央線沿線ではとても有名でいらっしゃった日本獣医生命科学大学の原先生とお話をした際のことです。
「三島先生、多くの犬種は5、6歳になると脊椎を中心にヘルニアの症状が現れ始めます。しかし、ダックスフンド犬種は、2歳を過ぎた頃から症状が確認できるようなります。そのくらい犬種的な持病と言える状況なのです。」
というものでした。
現在の私は「もっと日本中にスムースのミニチュア・ダックスが広まれば良いのに!」「大人の男が一人暮らしするならパートナーは絶対にスムースのミニチュア・ダックスフンドがお薦め!」と即答するほどにミニチュア・ダックスフンドのスムースにハマっています。
拾い食いや食ふんが治らないほど食欲旺盛な犬種です。
体重の維持管理には気を使い、時には厳しい姿勢で向き合わなければ結局愛犬が痛い思い、苦しい時間を過ごさなければなりません。
キャベツなどを一緒に揚げるなどのカサ増しを上手に行なって、愛犬が健康に過ごせるように頑張りましょう!
同じクオリティーで成分バランスも一緒のメリットは、
- 一時的な食欲不振に全体の食事バランスを崩すことなく代替え食として使える
- バランスを崩すことなく香りづけのトッピングになる
三島のつぶやき
私は数年前からスムースを飼っています。
飼うつもりが無かったのに巡り合わせですね。
でも、一緒に過ごしてみると手入れが楽だし、楽しいですね。
50、60歳の大人の「おひとり様男性」には相棒として超お薦めしています!
プードル5頭の中をダックス1頭で頑張って暮らしてます。
同じ距離を歩いても歩数は倍になるので頑張ってました。笑
愛犬「アン君」のためのYouTubeを以前作っています。昨秋から止まってしまっていますが、今後も引き続き活動したいと思っています。
アン君日記はこちら
ダックスフンドという犬種は、良い意味でガサツで「犬だー!!」と思いました。
プードルってやっぱり「察する」力が凄いですからね。
月に一回のトリミングも無いし、シャンプーは遊びがてら無理やり一緒にお風呂に入ってます!
3分もすると「僕は出るー!!」って暴れるから、その日の夜、私のお腹周辺はミミズ腫れの赤線だらけになりますけど・・・。
出身は、今、日本国内で一番優秀なスムースのミニチュア・ダックスフンドを繁殖しているブリーダーから来ています。
ハンサムでしょ!?Wwww