愛犬の「しつけ」をはじめる前に知っておくべき大切なことを記します。
自分の所作に注意を払うこと!
それは「自分の振る舞いや行動について考える」です。
多くの場合、愛犬へのしつけをどうやってやろうかと「愛犬を変える」ことばかりに気持ちが向けられます。
う〜〜ん、恋愛のようですね。
彼、彼女の不満ばかりが目につきます。
そして「あなたはここが間違っている」「あなたはここはこうした方がいい!」と改善を求めます。
人の心理として「人は自分が正しいことを前提に話を進める」と言われているので間違った行動とも言い難いのですが、指導者としては正しい行動とは言えません。
今回は、相手は愛犬、つまり「犬」ですが、道徳的にも相手を変えるならばまずは自分を見直すのは重要な要素だと思います。
それではスタートです!
多くの飼い主に言えることです。
指示を出す時には意識があっても、その前後には配慮を欠いていること多々あります。
まずは無意識の行動を意識する、自身で動画をセルフ撮影して、こんな癖があったと見つけることから始めると良いでしょう。
例えば、
おやつを持って練習する方に多い癖は、おやつが手から無くなると「もう無いわよ!」とワンちゃんにわかるように手を広げてバイバイ。。。と「私は(おやつをこれ以上)持っていませんよ!」と強く刷り込む仕草を愛犬に見せる行動です。
ああー、それではおやつを持っている持っていないでワンちゃんの態度は変わりますよねーと思いませんか?
いや、むしろ「あなたが愛犬におやつのない時は何もしなくて良いよ。されるとあなたを褒められないから困るんだよ。」と刷り込む、しつけをしていることになります。
プロのドッグ・トレーナーも本当に腕の立つ人は、無駄な動きが無いので美しいものです。
立ち姿だけで力量はわかるものです!
そして、上手なドッグトレーナーの無駄な動きのない中でしつけられた愛犬は、人の動きの癖が刷り込まれていないので、引き継ぐ時も容易なのです。
ドッグトレーナー歴数年では間違いなくですが、何十年のキャリアがあっても癖がある人は有ります。
そんなドッグ・トレーナーの教えた愛犬は、誰もが扱いやすい家庭犬にはなっていません。
残念でした。
指導(サポート)は手順が命
そして
愛犬に特定の行動を教えたい時の指示から補助、そして完成までの流れです。
「指示語(声)」⇒リードなど補助⇒褒め声(あいづち)⇒成功体験⇒褒め声(称賛)⇒触れ合い⇒ご褒美
上記の順番は不動です。絶対です!!
最初のリードの補助と指示語が逆になるケースが多いです。
愛犬が、しつけに対して覚えがよろしくない時は必ず順番が崩れています。ご注意くださいね!
また、愛犬に繋がっているリードに頼りすぎている場合には、これもリードがついていない時に言うことを聞きません。
テスト方法があります。
愛犬にリードをつけた状態で、リードを離します。
*ご心配なら自宅室内でもできます。
愛犬を呼んでください。
来ない時は、あなたはまるでリードを持っているように体、行動を振る舞ってください。
本来はリードはついていないのに、愛犬が「あれ?」と言うことを聞こうかなと迷った表情を見せたならば、日頃からリードを付けていると強気に接し、付いていないと「お願い」と仕立てに出た対応を愛犬に向けてとっていること証明です。
他にもまだまだ指導者として「愛犬をしつけ始める」前に直さなければならないことは山積みです。
まずはできるところからスタートしましょう!!
「宿題」で思い込みを壊そう!
ここで宿題です。
あなたは愛犬を呼ぶ際に「はい、おいで!」と言っていませんか?
それでは「おいで」の指示後は「はい」+「おいで」の2語で構成される「連語」になります。
ここまでは許しましょう。。。
あなたは愛犬を座らせる際に「はい、お座り!」といっていませんか?
そうであれば、さすがにアウト!です。
理由は、2つの違う行動なのに指示語の最初の部分が同じ「はい」になるからです。
愛犬は同じ音「はい」では行動の判断ができません。
そこで後半の音を聞く必要が生じるので初動が遅れます。
「いやうちの子はちゃんとできる。」と必ず言われる方が現れます。
それは、あなたの動作や表情などから読み取る、経験値が曖昧な指示語を補う「般化」的な行動です。
愛犬への指示前の「はい」を言わない習慣を持ちましょう。
「はい」は多くの場合、飼い主の「調子を取る」一環で発せられています。
立ち上がる際の「ヨイショ!」の前の「せーの!」かな?笑